ＶＳ ハンドメイド

たくさんのモノの中で、真っ先にゴミ袋行きになったのは、ハンドメイドのものでした。

世には、お店で普通に売れるようなハンドメイドの品を作り、ブログに載せている人がたくさんいます。

友人たちも手先の器用な子が多く、

「これ、自分で作ったの！」

と言われるたびに、すぐお金に直結させて考える私は

「えっ、店出してそれで食べていけるんじゃないの？」

と思っていました。

そんな人達に感化され、ハンドメイドに挑戦する私。

簡単なコースターから、フェルト小物やかご、ときには棚を作ってみたり。

でも、作るとなれば、道具が必要です。

裁縫道具や布、棚を作るためにペンキやハケなど、できたものより、作るための道具が増えていくばかり。

そして、そんなに道具を買い込んだのに、出来上がるのは、自分の理想とするものとは程遠いもの。

不器用でセンスもない私が作るものなんて、所詮ガラクタ同然でした。

自分で作った！！

という達成感がゆえ、ただ持っていたハンドメイドの品達は、あっという間にゴミ袋へ。

作るために買い揃えた道具たちも捨てました。

作ることは向いてないから、もう作らない。センスの良い器用な人が作った良いものを買えばいい。

捨てながら

自分のことをよくわかっていないといことは恐ろしいことだなあ

と心底思いました。

だって、恐らく当時ハンドメイドにハマっていた私は、モノを作るという作業を通して、

ハンドメイドブログに登場するセンスのあるブロガーさんや器用な友人たちと

同じようになっていたつもりだったんですから。

最初はへたくそでもそのうちうまくなる。

とか思っちゃっていたと思います。

でも、なりたくても、なれないものにはなれない。

残念だけど、世の中そういうものです。

ＶＳ 湿気

梅雨入りし、雨の日が多くなってきました。最近の雨は降り方が極端な気がします。

今の家に引っ越したのは、昨年の七月でした。

新しい家は昨年の1月に建ったばかりの新築。鉄筋コンクリート製のアパートの１階。

南東向きですが、真ん前に大きな家が二軒建っているので、午前中にしか日が入りません。

壁はビニール壁、床はビニールクロス。

湿気る！！

とにかく家の中の湿気が気になりました。

ましてや、ここ関東は梅雨から夏は湿気の嵐。

壁にカビが生えないか、とても心配になり、ネットで湿気対策を検索、検索、検索。

すると、カビが生えやすいのは、クローゼットや納戸の中ということがわかりました。

しかも、モノを詰めすぎていると湿気がこもりやすく、カビやすいとか。

自分のクローゼットを見て、こりゃまずいと思いました。

だって、きれいに収納することにこだわりすぎて、モノがギューギューに押し込められていたんですから。

パズルのようにきれいにモノがはまっているのに酔いしれいていた私は、

一気に奈落の底へ突き落とされました。

どうにかしないと壁がカビる！！

とりあえず、パズルを崩し、ギューギューにつまっていたモノをほかに場所に移動しようとしました。

でも、どう探しても収納する場所がありません。

どうしよう。。。

しばし、取り出したモノとにらめっこ。

そして、気がつきます。

ここにあるほとんどのモノ、使ってない！！

閉まっておくだけ無駄じゃない！？

めんどくさがりやの私は、しまうところを考えるのも面倒に感じてきました。

使ってないものは処分してしまおう！！

この気持ちが大きな転換点になりました。

ＶＳ 収納

仕事から離れたのを機に引っ越しました。

前の家は70平米近くの戸建の賃貸。今の家は50平米ほどのアパート。

とりあえす荷造りをして、新しい家に運んだものの、広さも収納力も小さくなったので、溢れるモノたち。

前の家でも、モノでいっぱいだったのに、普通にやって入るはずがありません。

そこで、私は収納関連のサイトやブログをたくさん検索しました。

そこに映る美しい収納の様子にうっとり。

私もこんな収納をしたい！！

モノ収納するために、見よう見まねで収納グッズを買い漁り（進歩がないですね。。）

なんとかモノを収めました。

やった！！入った！！

きっちり入って気持ちがいい！

そのときの私がそんな風に達成感に満ち溢れていました。

が、しかし

新たな敵が現れます。

無駄 無駄 無駄

私は面倒くさがりやの怠け者です。

できるだけ楽をしたい。無駄なことはしたくない。

人間誰しも持っているであろう（もしや私だけ？）この感情が、私は人より強い気がします。

その反面、勤勉に働ける人に強いあこがれを抱いていました。

仕事をしていたころは、そんな憧れもあり、真面目に仕事に取り組んでいた方だったと思います。

でも、家に帰ってきてからはヘトヘト。

もともと体力もない方なので、休日は昼まで寝る。

家事のほとんどは旦那さんにお願いし、大事な人たちともなかなか会えず。

忙しい自分にご褒美という理由で、買い物に行けば、ほしいものをポンポン買い漁る。

買うことに満足しているだけなので、使わずモノがあふれる家。

それでも、それなりの収入を得られ、ほしいものを手に入れられるということが働くモチベーションの一つでした。

モノを所有すること　=　勝ち組

みたいな価値観が私にはあったと思います。

でも、そんな生活は長くは続きませんでした。

少しずつ心もカラダもすり減っていき、ドロップアウト。

最初は、自分をたくさん責めました。

働いていない自分のことをダメ人間としか思えなかったからです。

でも、家の中を整理し始めたら、いかに自分が無駄の中に生きていたかに気づきました。

これもいらない。これも必要ない。

家にあったのは、自分がすり減らしたものと対価が見合わないものばかり。

こんなものを手に入れるために、忙しく働き、本当に大切なものや人、そして自分を疎かにしていたと思うと、とてもバカバカしく思えてきました。

なんて非効率。今では働いていたころの自分の方がダメ人間に思えます。

もっと、大事な人たちとモノと時間も大切にして効率的に生きていきたいです。